2019年11月16日土曜日

064 建物所有者の責任


建物所有者の責任















いつもLICレポートをお読み頂き
ありがとうございます。

バブル時代は建替が多い時代

バブルと言えば「地上げ屋」が
横行したように、古い建物を壊して
新しい建物がたくさん建てられた時代です。

バブル時代は建築費が今以上に高く
現場は今と同じように人手不足で
住宅建築現場などには
素人職人があふれていました。

将来給料や家賃、税収があがることを
前提にしていた時代です、
今では考えられないような
高金利の融資を利用して
古い建物が壊されて
コストのかかる建物が
ドンドン建ちました。

今でもちょっと変わった建物は
バブル時代に建ったものに
多いような気がします。 


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最近の不動産バブルでは

今回の不動産バブルは
「融資」がキーワードでした。

「収益還元」という考えも
今回は広く定着しており
バブル時代を超える貸付金が
低利で市場にあふれました。

バブル以来の建築費の高騰でも、
いくつもクレーンが立ち並び、
郊外でもアパートや新築住宅が
ドンドン供給されています。

しかし、バブル時代と大きく違って
未来を楽観視して投資している人は
少なかったように思います。

「キャッシュフロー重視」の考えが
長い不況の間に定着したため、
バブルの頃ほどには建て替えは進まず
多くの古い建物が残され利用され続けたまま
今回の不動産バブルは終息しました。

最近は家賃も地域によっては
下げ止まった感がありますが
費用対効果を考えると
簡単に壊して立て替えるのは
難しい時代です。


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古い構造物の問題

倒壊の鉄柱、撤去完了 
 千葉・市原のゴルフ練習場



~ 「今後は住宅の修理や補償が争点。
 ゴルフ練習場側は裁判外紛争解決手続き
 (ADR)を利用し、住民と補償額の
 調整を進めていく方針を明らかにしている。」~
(産経新聞ニュースから一部引用)



先日の台風で、ゴルフ練習場の鉄塔が倒れ、
隣接住戸に大きな被害が出ましたが、
やっと倒壊した鉄塔の撤去が終わったようです。

これからは補償の問題になります。

十年に一度の天災だから「不可効力」で
火事の時と一緒、法的賠償義務はないと
ゴルフ練習場側は言っているようです。


工作物の設置・保存に瑕疵があれば、
工作物の占有者は被害者に対して
賠償する責任を負います。

瑕疵がなければ責任を問えず、
賠償も無し。

工事現場は台風前にネット・シートを
たたみます。今回練習場ではネットを
下ろさなかった責任も?

「不可抗力」なのか「瑕疵」なのか
今後の進展に注目です。


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地震でアパートが倒壊したら?

神戸地裁 平成11年9月20日の判例です。


中古購入した築16年のマンションが
阪神淡路大震災で倒壊し、入居者4名が
死亡しました。

周辺家屋が全て倒壊ならば
地震の不可抗力でしたが、
周辺はそれほどでもなかったようです。

判決では
 「建築当時を基準に考えても
  建物が通常有するべき安全性を
  有していなかったものと推認できる」

として「設置の瑕疵」有りと認定されました。

倒壊原因の半分は地震として
半分の1.2億円の損害賠償が
所有者に命じられました。

建築当時の基準に照らしても
安全不足の手抜き工事物件
だったそうですが、所有者は
図面無しで購入しており
そんな事情は知りません。

建物に瑕疵があれば
所有者は無過失でも責任を問われる
その結果の判決です。


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構造物の経年劣化に要注意

昨年は地震で、学校のブロック塀
が倒れて小学生が亡くなりました。

ブロック塀の倒壊では、
中古で買って経年劣化に気づかなかった
所有者に損害賠償を命じる判決も
地震を理由に所有者の瑕疵と
認められなかった判決も
どちらもあるようです。

不動産業者が物件に付けさせて頂く
アパマンショップの看板も
台風で飛ばされて人を傷つける
可能性があります。

私も付けっぱなしで忘れている
看板があるかも。。。
人ごとではありません。


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ご所有物件のチェックを今一度

オーナー様とお話ししていると
古い物件ほどキャッシュマシーンとして
優秀なお話も多いです。
また、古い建物を中古取得した場合の
減価償却など魅力がたくさんあります。

最近は味のあるリノベで新築よりも
好まれる物件も多いように思いますが、
物件の安全性についてのチェックも
重要です。


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